日本人の猫に対する感情についての一考察/日本人的猫情结的考察文献综述
2020-04-13 14:54:36
文 献 综 述
『エドニー先生の猫と楽しく暮らす本』 ペットライフ社、1995年
平安時代に宇多天皇の日記にには、太宰府から献上された墨のように真っ黒い唐猫の様子が、詳しく記述されている。現存する日本最古の猫の記録である。これ以後、枕草子、源氏物語、更科日記などにも猫が登場している。このことから、日本猫のルーツは、約1400年前に大陸から渡来した唐猫で、貴族の間で飼育されたのが始まりだと考えられる。多くの書物が宋から輸入され その船に乗っていたネズミ捕り上手な猫、そのほとんどが尾が短く、中には三毛もいたそうである。このころ日本では、猫又と呼ばれる化け猫伝説が、広まり「体が大きく尾が長く毛色が黒や黄色の猫は、歳をとると尾が二股に分かれ老婆に化ける」といわれ猫の長い尾を切る風習ができる。江戸時代になると、江戸幕府五代将軍徳川綱吉により1685年「生類憐れみの令」を発令「犬公方」と呼ばれる。生きものをいじめた者を厳罰に処した。それまで行われていた 猫の断尾や、猫を綱でしばる習慣を禁止した。しかし、1709年綱吉が亡くなると間もなく廃止となる。
小島正記『日本と世界の猫のカタログ』成美堂出版、1994年
招き猫は、前足で人を招く形をした、猫の置物で、元は養蚕農家の縁起物でしたが、養蚕業が衰退してからは、広く商売繁盛の縁起物とされている。その由来にはたくさんの説がある、すっきりとした答えは無いようである。江戸時代の文化十三年春(1816年)、江戸両替町の時田喜三郎の家に飼われていた猫は、来るたびに魚をくれる出入りの魚屋になつき、彼が来るたびに魚をねだるようになっていた。ところがある日、魚屋が病気になり、収入も途絶えて生活のめどが立たなると、どこの誰とも知らない者が、小判で金二両を置いていった。それを元手に元気を回復した魚屋が、久しぶりに時田邸を訪ねると、いつも出てくる猫が出てこない。不思議に思って聞くと、「家から無くなった小判は猫のしわざと分かったので殺してしまった」とのこと。これを聞いた魚屋は涙を流し、先日思いがけず手に入れた金二両の話をしたところ、「日頃の恩を返すため、猫が魚屋の元に置いていったのだろう、なんとも不びんなことをした」と人々は皆感じ入った。この小判猫の話が評判となり、左手を上げ、右手に小判を抱えた招き猫が作られるようになった。
服部幸『ネコの気持ちがよ#12316;くわかる本』秀和システム、2008年
猫股とは、日本の民間伝承や古典の怪談、随筆などに登場する猫の妖怪で、大別して山中にいるものと、人家で飼われている猫が年老いて化けたものの2種類がある。江戸時代以降には、人家で飼われている猫が年老いて猫又に化けるという考えが一般化し、人の言葉を話したり二本足で歩いたり、果ては人を食い殺したりするとして恐れられていた。またしっぽの長い猫は、そのしっぽが二つに分かれて猫又に化けるという迷信も広まったことから、次第にしっぽの短い猫が好まれるようになっていったようである。現在日本国内でよく見かける短尾猫たちは、ひょっとすると「猫股伝説」のおかげで繁栄できたのかもしれない。
『ペット用語事典犬#12539;猫編』 ワンダーブック、2005年
招き猫、ドラえもん(猫型ロボット)、ハローキティ等は、すべて現代日本の代表的な猫のイメージであった。日本の猫文化は生活のさまざまな領域に浸透していて、猫カフェは、そんな猫文化と現代化が融合したとてもユニークなケースでであった。日本人は今でも猫に特別に目をかけている。推算によって、日本で約800万匹の猫がいるそうである。少数の投げ捨てられた猫のほかに、猫は随分よい待遇を受けていた。例えば、猫に向く病院や湯屋や旅館などがあったばかりでなく、葬式会社さえできたそうである。「美猫」コンテストもほとんど一ヶ月に一回行われた。これから猫は日本人の生活で重要な地位があることが分かる。言語は文化の産物で、また文化による結果である。
文化の烙印を押されて、言語は生き生きになって、語彙も豊かになった。日本語で猫文化から影響を受けた連語や慣用句などがたくさんある。これらの表現は猫の種々の特性を踏襲した。ネコの性格は気まぐれとされ、行動、習慣はむしろ頑固で多分に自己中心的であり、イヌが飼い主のしつけによく反応し強い忠誠心を示すのとは対照的であるとされている。これは、イヌが元来群れをつくる動物であり、飼い主を群れの仲間と認識するのに対して、元来単独で行動するネコでは、そのようなことがないのが原因であると言われる。もちろん全てのネコがそうであるわけではない。例えばロシアンブルーは人見知りではあるが飼い主に忠実であり、イヌのようだと言われるメインクーンは部屋から部屋へ飼い主に付いて行ったり、アビシニアンやソマリは人と遊ぶことを非常に好むなど、ネコの品種によっては、人間の生活様式に順応した性格を生まれ持って具えていることも多い。
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