文 献 综 述 1.『妖怪学新考――妖怪からみる日本人の心』 (小松和彦（2000）小学館) 民俗社会には数多くの妖怪や魔(生霊#12539;怨霊#12539;呪詛#12539;憑き物)あるいは異界に棲む多くの妖怪たちが活動している。

多くの子供たちを恐怖させた口裂け女の騒動もまた記憶に新しいところである。

科学文明が現代社会に生活する人々に浸透しているにもかかわらず、こうした怪談を生み出す心性も日本人が今にお持ち続けている。

妖怪や魔を究明することは、この母胎である民俗文化の仕組みや民俗的思考様式を探ることであり、古代から現代に至る日本人の生き方に触れることを意味している。

本書は、心の不安や恐れから人間が作り出した、民俗社会に生き続けてきた数多くの「妖怪」や「魔」を体系的に把握、探求しつつ、現代の生活空間ので隠されている空間――「闇」の領域から解明し、日本人の心のあり方を探求する。

2.「浅析日本妖怪文化」 (李婷 (2009年02期 )『知識経済』)　 日本文化の一部分としての妖怪は文明が開化しない時から科学が発達している現在まで発展してきる。

本論文は一連の資料の収集や分析を通じて、日本妖怪がどんな歴史の源流があるのか、その産生の基礎は何であろうか、何の特徴を持つのか、科学の絶えず発展に従って消えるかどうか、などという問題を答えて、日本妖怪に対して総体的なまとめと分析する。

長い間に存在する自然界に対した畏敬のため、島国に住んでいる日本人の心理の上で次第に神秘主義傾向が生まれてきた。

日本妖怪は日本の民俗文化の一部分として、ほかの視点から日本の民族思考特徴と日本人の心理特徴を反映する。

最後に作者は日本妖怪の新たな発展がどう現代の日本文化の新たな動きに影響を与えるのを期待する。