ドラマから見る中日ポライトネスの異同点-「断り」表現を中心に-/从电视剧看中日礼貌表现的异同点——以“拒绝”表现为中心文献综述
2020-04-13 13:41:27
中国語と日本語の断り表現に関する研究として、加納#12539;梅(2003)、呉(2007)、肖#12539;陳(2008) 、劉玉琴#12539;小野由美子(1997)、蒙(2010)などがある。それに、両国以上の言語を研究対象とし、対照観察などの研究は多く見られる。ポライトネス理論についての先行研究はBrown amp; Levinson(1987)、宇佐美まゆみ(2002)、生田少子(1997)などがある。
「日中断りにおけるポライトネス#12539;ストラテジーの一考察--日本人会社
員と中国人会社員の比較を通して」蒙韫(2010)
この文章では、日本人会社員と中国人会社員を対象とし、 会社における依頼に対
する断りの場面を調査する。調査方法の面では、談話テストを実施したが、データの分析方法に関しては、比較語用論や中間言語語用論の先行研究でよく使用されている意味公式による分析方法を用いた。また、これらの場面に用いた日本語と中国語の言語表現をたくさん分析し、断りの言語行動全体で最も多く用いられた上位 4 位のポライトネス#12539;ストラテジー、つまり、「詫び」、「理由」、「代案」、「呼称」の言語表現の具体的な例を取り上げ、大量に比較#12539;分析したところ、日中の間には相違点があることが分かった。「詫び」を例にして、文章の調査結果は、社会的距離よりも、力関係で「詫び」の表現を使い分ける傾向が見られた。具体的に、日本人会社員は、上司に「すみません」類と「申し訳ありません」類を使用するが、友達に「ごめんなさい」類を使用する。それに対して、中国人会社員は力関係よりも、社会的距離で「詫び」の表現を使い分けることが明らかになった。また、日本人会社員が用いる「理由」の内容が曖昧であるのに対して、中国人会社員の用いる「理由」は具体的で種類が多いであって、日本人会社員は力関係、社会的距離に関わらず「呼称」を全く使用していないが、中国人会社員が相手に対する呼び方は社会的距離を表す傾向があると書いてある。
「日中両国語におけるコミュニケーション#12539;ギャップについての考察―断り表現を中心に―」加納陸人#12539;梅曉蓮(2002)
加納#12539;梅(2002)は談話完成テストを用いて、中国人非日本語学習者、中国人日本語学習者および日本語母語話者を対象とし、依頼に対する断り表現を対照して考察した。この文章では、中国人非日本語学習者と日本語母語話者の特徴を指摘した。まず、中国人非日本語学習者は「詫び先行型」より、「理由先行型」のほうが用いられやすい傾向があると書いた。「疎」に対し、目上か同輩かに関係なく、「詫び先行型」が多いとか、親しい目上には「結論先行型」と「直接的な断り」が見られない。同輩に対して、疎の場合、「結論先行型」と「直接的な断り」を用いやすい。そして、日本人は目上、同輩、親疎に関係なく、「詫び先行型」が現れやすい。疎の場合、目上より同輩のほうには「詫び先行型」が多くみられ、目上より同輩のほうが気を配る傾向があって、親しい同輩にも気軽に断る傾向も見られると書いてある。
参考文献:
1.銅直信子(2001)『日本語におけるポライトネスの現れ方 談話参加者の情報量を中心に』敬愛大学国際研究pp.53-79
2.施信余(2007)「待遇コミュニケーション」における「依頼」に対する「断り」の研究 」日台の言語行動の比較を中心に 早稲田大学日本語教育研究科博士学位論文
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