摘 要

以新古典主义经济学为代表的传统经济学认为在经济活动中，人是理性经济人，不会受到心理因素的干扰。但是行为经济学对此做出了修正，认为人在作出判断决策的时候并非完全理性。本文运用行为经济学的理论，以任天堂的营销策略为例，对营销策略进行分析，进而尝试提出更具有现实意义的营销策略。希望能为营销策略的研究提供新的视角。

本文第一章介绍研究背景、研究目的、行为经济学的先行研究。第二章介绍任天堂公司以及世界游戏机市场现状。第三章运用行为经济学中前景理论、心理账户、羊群效应、时间偏好的理论分析任天堂的营销策略。第四章在分析结果之上，提出自己有关营销的建议。

本论文主要创新体现在不是从传统经济学角度，而是从行为经济学角度来分析营销策略。

关键词：行为经济学;任天堂;营销策略

要 旨

　新古典派経済学に代表される伝統的な経済学は、経済活動において、人間は合理的経済人であり、心理的要因に影響されないと考えている。しかし、行動経済学はこれを修正した。人間が判断する時には完全に合理的ではないと考えている。本論文は、行動経済学の理論を使って、任天堂のマーケティング戦略を例にとり、マーケティング戦略を分析する。そして、より現実的なマーケティング戦略を提出する。マーケティング戦略についての研究に新たな視角を提供したい。

本論文の第一章は研究背景、研究目的を紹介し、行動経済学についての先行研究を整理する。第二章は任天堂会社と世界のゲーム機市場を紹介する。第三章はプロスペクト理論、心の会計、ハーディング現象、時間バイアスという行動経済学の理論を使って、任天堂のマーケティング戦略を分析する。第四章は分析結果に基づいて、経営建言を提出する。最後に本研究を短く括る。

本論文の独自のところは伝統的な経済学ではなく、行動経済学の理論を使うことである。

キーワード: 行動経済学;任天堂;マーケティング戦略

目次

一、はじめに…………………………………………………………………………………1

（一）研究背景と目的………………………………………………………………………1

（二）研究内容………………………………………………………………………………2

（三）先行研究………………………………………………………………………………2

二、任天堂とゲームコンソール市場の紹介………………………………………………3

（一）任天堂の紹介…………………………………………………………………………3

（二）全世界のコンソールゲーム市場の紹介……………………………………………4

三、行動経済学の視座からの任天堂マーケティング戦略の分析………………………7

（一）プロスペクト理論に基づいた分析…………………………………………………7

（二）心の会計に基づいた分析……………………………………………………………8

（三）ハーディング現象に基づいた分析…………………………………………………9

（四）現在バイアスに基づいた分析………………………………………………………10

四、経営建言…………………………………………………………………………………12

五、終わり……………………………………………………………………………………13

参考文献……………………………………………………………………………………14謝辞…………………………………………………………………………………………15

任天堂のマーケティング戦略に関する　　　研究

――行動経済学の視座から

はじめに

研究背景と目的

近年、世界の電子ゲーム市場規模は拡大している。2019年には、世界全体の市場規模は1521億ドルに達した。^[1]一方、スマートフォン機能の向上により、伝統的な家庭用ゲーム機の市場は挑戦を受けている。ゲームコンソール市場及びゲームソフト市場は競争が激しくなってきた。こういう場合には、ゲームコンソールの業者は創造性を高く保たなければならない。

2012年に、株式会社任天堂（以下は任天堂と略す）がWii Uを発売したが、ゲーム市場に判断を誤り、売上高が当初予想を下回った。Wii Uは任天堂の歴史上の最大の失敗になってしまった。その後、すでに三年連続で赤字になった任天堂は、Nintendo Switchの新登場をきっかけで、新たな市場を開き、経営における絶大な成功をおさえた。任天堂は一体どうやって、ソニーとマイクロソフトを追い越し、消費者の心を掴んだのか。その絶妙なマーケティング戦略は任天堂の経営業績の回復にとって欠かせないものだと言われている。

一方では、一般的なマーケティング戦略の分析は主に伝統的な経済学の視座から、4Ｐ分析^[2]などの理論を使う。そして、伝統的な経済学では、人間の行動は無限に合理的であると想定されているが。ところが、人間というものは必ずしも常に合理的な行動をするとは限らない。このため、本論文は行動経済学の関係理論に基づいて、マーケティング戦略を研究する。そして、任天堂のマーケティング戦略を分析し、それを例として、マーケティング戦略を作る時の建言を提出しようとする。

研究内容

行動経済学は心理学の知識を導入し、「人間は必ずしも合理性のある行動をとるとは限らない」と考える。本論文は行動経済学の視座から、任天堂のマーケティング戦略を分析するつもりである。任天堂のマーケティング戦略とは、主はNintendo Switchについてのマーケティング戦略である。だから、具体的に言うと、本研究の内容は、どのように消費者の心理を利用して、マーケティング戦略を作る。本論文は五つの章に分けられる。第一章は研究背景、研究目的を紹介し、行動経済学についての先行研究を整理する。第二章は任天堂会社と世界のゲーム機市場を紹介する。第三章はプロスペクト理論、心の会計、ハーディング現象、時間バイアスという行動経済学の理論を使って、任天堂のマーケティング戦略を分析する。第四章は分析結果に基づいて、経営建言を提出する。最後に本研究を短く括る。

先行研究

1970年代から、行動経済学の学者たちは、心理学の研究と経済学の研究を組み合わせることを通じて、新たな理論的なシステムを確立してきた。伝統的な経済学においては、「経済人」という概念がある。経済人というのは、経済的合理性のみに基づいて個人主義的に行動すると想定した人間像である。すなわち自分の利益のみを考え、その利益が最大化するように常に合理的な行動を取る存在という前提で考えられる。しかし、行動的経済学では、人間の行動は絶対的に合理的ではなく、人間の自己制御力には限界があると指摘している。現実に人が経済行動において何かを選択する場合には、心理的な要素が大きく影響してくる。そして、行動経済学においては、様々な実験によって人間の心理的な傾向を分析、把握し、それを理論的に体系化していこうとする試みが行われている。

1979年、ダニエル・カーネマン（Daniel Kahneman）とエイモス・トヴェルスキー（Amos Tversky）は有名なプロスペクト理論を提唱した^[3]。これは、不確実性下における意思決定モデルの一つである。1985年、セイラー（Thaler）は「心の会計」という理論を提唱した^[4]。人間はお金に関して何か決める時、様々なことを総合的に勘案し、合理的に判断するのではなく、狭いフレームの中にはめ込んで決定をするというものである。こうした多くの場合に人間は「非合理的」な行動をとる。人間の非合理的な行動を研究することにより、行動経済学学者たちは新古典派経済学の仮定と数学的な構造を覆し、人間の非合理的な行動を理解することと予測することに重要な貢献をした。行動経済学を通じて、人間の行動、心理学、社会的特徴をよりよく理解することができる。

任天堂とゲームコンソール市場の紹介

任天堂の紹介

任天堂株式会社の紹介^[5]

任天堂は、ビデオゲームソフトウェアとハードウェアの開発・発売する日本の会社であり、ビデオゲーム業界の3つの巨人の1つであり、現代ビデオゲーム業界のパイオニアである。任天堂は1889年に誕生し、130年の歴史がある。130年前の9月、山内房治郎は京都で任天堂を創業した。任天堂は最初の70年間で花札やトランプなどのカードゲームしかを生産していなっかた。その後、縮小した市場と急速に減少した利益により、任天堂は会社を救うために、さまざまな事業を試み始めた。最終はゲームとおもちゃの分野で会社の方針を決めた。1980年から、任天堂はマリオ、ポケモン、ゼルダの伝説などの有名なゲームシリーズ、FC、SFC、N64、NGC、Wii、WiiU、Nintendo Switchなどの家庭用ゲームコンソールやGame＆Watch、GB、GBA、NDS、3DSなどの携帯型ゲームコンソールを発売した。世界中のプレイヤーに広く愛用されている。 2019年6月末の時点で、任天堂は全世界で約7億5,000万台のゲームコンソールを販売しており、その中には3億2,250万台の家庭用ゲームコンソールと4億2,670万台の携帯型ゲームコンソールが含まれている。 現在、任天堂は世界で最も影響力のある有名なゲームメーカーの1つになっている。 2020年1月には、2020年に世界で最も価値の高い500のブランドのリストが発表され、任天堂は388位にランクされた。

Nintendo Switchの紹介

2017年3月に任天堂の最新のゲームコンソールNintendo Switchが発売された。据え置き機と携帯機を融合させた新たなコンセプトを元に設計され、発売直後から国内では生産が追い付かないほどの好評を得た。発売してから僅か10ヶ月で1400万台以上という記録を達成した。これは歴代ゲームハードの最速ペースである。2018年3月期、前年に発売したNintendo Switchにより、任天堂の連結売上高が7年ぶりに1兆円を超え、営業利益が1775億円となる。低迷気味だった業績が大きく回復する。^[6]