1、佐藤博樹#12539;永井暁子#12539;三輪哲『結婚の壁 : 非婚#12539;晩婚の構造』勁草書房、 2010

本書は、結婚を希望していてもパートナーと出会うことや結婚を難しくしている結婚の「壁」の存在、つまり非婚#12539;晩婚化を促進させている要因はどこにあるのか、この点をデータに基づいて総合的に分析したものである。少子化の背景には非婚#12539;晩婚化が存在する。なぜ結婚しないのか、できないのかというのは個々人の問題ではなく、社会構造の変化に原因があると指摘されている。

男女の出会いの機会や結婚への意欲、結婚に至る経路を決めるさまざまな要因について、新しい調査を実施して得られたデータを分析するのではなく、すでに実施されている既存の社会調査のマイクロデータを新たな視角から再分析し、それまでにはなかった新しい知見を得る研究方法を用いて実証的に明らかにしている。若者の結婚に立ちはだかるさまざまな「壁」に接近し、乗り越えるための方策を提示するものである。分析に取り上げているテーマは、①結婚を希望していてもパートナーと出会うことや結婚することを難しくしている要因、つまり結婚の「壁」がどこにあるのか、②結婚の「壁」は、結婚を希望する個人の側にあるのか、あるいは社会の側にあるのか、あるいは両者によるものなのか、③結婚の「壁」を残り越えるために必要な取り組みはどのようなものなのか、「婚活」は結婚の「壁」を乗り越える方法として有効なものなのかなどである。

2、野村茂治「アジア諸国における都市化#12539;少子化#12539;非婚」『大阪外国语大学論集』大阪外国語大学、2007、23#8212;25頁

近年来、アジア諸国は経済の発展とともに人々のライフスタイルも変化した。本論文においては、アジア諸国における都市化の推移を概観し、経済発展とともに女性のライフスタイルが大きく変化してきていることを実証的#12539;論理的に説明している。その結果、晩婚#12539;非婚などの現象が起こっていることが明らかになったが、特にその現象によって引き起こされる、両親の世話の問題に特に注目している。それは、これまでの家族中心から公的な支援体制に中心が移りつつあるが、一方で、財政的問題を引き起こしているというものである。

3、テレビ番組『非婚同盟』東海テレビ、2009

（http://ja.wikipedia.org/wiki/非婚同盟）

『非婚同盟』は、東海テレビが制作、フジテレビ系列のテレビ局で、2009年1月5日から4月3日まで放送された昼のテレビドラマである。非婚問題を扱ったこのようなテレビ番組は近年よく出て来ている。

『非婚同盟』の内容は気の強いお嬢様#12539;由起子の身の上に起きる。父の妾と妾の娘#12539;小百合との同居生活は、同級生の和子らを巻き込む。3人は成人すると、毎朝「非婚五ヶ条」なるものを読み上げ、結婚しない事を誓いながら同居する。このドラマの非婚とは結婚「できない」のではなく、自ら結婚を「拒絶する」というものだ。口では

どんなに「平等」を謳っても、一度結婚してしまえば男は女を家庭に縛りつけ、奴隷のようにこき使うだけになる。結婚は女を不幸にする制度であり、それを受け入れるのは女としてのプライドを捨てた恥ずべき行為だと指摘されている。

4、高艳「独身现象初探」『文化商业』中国商业文化研究会2009年第3期220页