1.『オタク学入門』 岡田斗司夫が1996年に東京大学で「オタク文化論」の講義を担当した頃、『オタク学入門』を発表した。

こうして、「オタク」は教育界にも登場した。

『オタク学入門』は、第一人者がその本質を明らかにした、教養としての「オタク学」の金字塔である。

実際には、オタクと呼び合うようになってから、一般社会に知られるようになるまで数年かかっている。

後に、オタクという言葉は「家にずっとこもって外にでない人たち」みたいに誤解されて広まった。

しかし、作者は実はオタクは、差別される人種どころか、「映像の世紀」といわれるこの20 世紀に生まれたニュータイプの人種だと思ている。

つまり映像に対する感受性を極端に進化させた「眼」を持つ人間たちがオタクなのである。

それに比べ、オタクたちは「社会適応力がない」とまでいわれるほど、自分の「おもしろい」に敏感で忠実である。

いつもおもしろいものを見つけ、楽しんでいる。

2.『オタクはすでに死んでいる 』 岡田斗司夫が発表した著書『オタク学入門』によると、少なくとも執筆当時には、この「オタク」という言葉がNHKの放送問題用語に指定されていたことが、NHKから取材を受けた際に明らかになった、とのことである 。