摘 要

近年来，在中国以高中为中心的校园霸凌事件频发并造成许多令人担忧的社会影响。例如，霸凌的受害者拒绝上学，和父母关系的恶化。此外，还发生了几起因受到霸凌而痛苦自杀的事件。比起中国，日本的校园霸凌问题发生时间早，也逐渐摸索出许多有效的解决办法。为了尽早消除和解决中国高中的霸凌问题，寻求切实可行的解决办法，我们可以参照日本的经验。

本论文首先明确了近年来中国高中霸凌问题的现状。其次，以资料和数据为依据，从家庭、学校、社会等方面，特别是从加害者的角度分析了日本高中霸凌现象的原因。然后，具体分析了日本政府、学校等为了减少霸凌现象所采取的方法和手段。最后，参考日本高中霸凌问题的解决方案，为改善中国高中霸凌问题提出了可行的方案。

关键词：高中校园霸凌；原因；对策；中日对比

要 旨

近年、中国では高校を中心にいじめが多発し、また、憂うべき社会的影響も出ている。例えば、いじめの被害者が登校拒否となり、両親との仲も悪化している。ほかに、いじめを苦に自殺するに至った事件も何件か発生している。中国より、日本ではいじめ問題の発生がすでに長期間にわたり、徐々に多くの効果的な解決策も打ち出されている。中国のいじめ問題をいち早く解消して実行できる解決策を求めるには、日本の経験が多いに参照できる。

本論文には、まず、近年における中国の高校におけるいじめ問題の現状を明確にした。次に、資料やデータをもとにして、家庭や学校や社会などの面から、特に加害者の角度から日本の高校でのいじめの原因を分析した。そして、加害者を減らすための日本政府、学校などによるいじめ対策と手段を具体的に分析した。最後に、日本のいじめ問題の対策を参考して中国のいじめ問題を改善するための実行できる方策を提言した。

キーワード: 高校いじめ；原因；対策；日中比較

目 次

1　はじめに 1

2　中国のいじめ問題の現状と対策 3

2.1　中国のいじめ問題の現状 3

2.2　いじめによる影響 4

2.3　中国のいじめ対策 6

3　日本のいじめ問題の現状と対策 7

3.1　日本のいじめ問題の現状 7

3.2　高校におけるいじめの加害者になる原因 8

3.3　日本のいじめ対策 10

4　中国への参照 12

4.1　日中のいじめ問題の類似点と相違点 12

4.2　中国への参照 12

5　終わりに 14

参考文献 15

日本の高校におけるいじめの原因と対策に対する研究

1　はじめに

近年、中国のいじめ問題が深刻化し、いろいろな危害を加えてしまう。いじめによる不登校や希死念慮や仕返しなどが強く経験される。そのため、人々はいじめ問題に強い関心を寄せている。しかし、中国でいじめに特化する法律がなく、現段階では未成年保護法や教育法や民法などに定められた内容を引用し、被害者を守るしかない。さらに、加害者が未成年のケースが多いため、成年のように刑罰によって刑事責任を果たさせるという考え方ではなく、更生の観点に立つものが多い。いじめ問題を解決するための改善策は早急に模索する必要がある。

いじめ問題に関する先行研究として、これまでに一部の中国学者が研究を行った。例えば、華茜が合肥市のある高校を対象にいじめ問題に関するアンケート調査を行った。調査結果では、42.14％の生徒は今のいじめ問題が非常に深刻と話した。さらに、半分の学生はいじめを目撃したことがあると答えた。このように、学校のいじめ問題の深刻さが浮き彫りになっている。安洲や包偉などの学者も家庭や学校や社会などの面からいじめの原因を分析し、いくつかの解決策を提案したが、その効果がまだ検証されていない。

一方、中国より、日本ではいじめ問題の発生がすでに長い時間にわたり、多くの効果的な解決策も打ち出されているので、日本の経験が多いに参照できる。日本では「2018年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」結果により、いじめの認知件数は54万3,933件で過去最多を更新した。その原因として、法律の不備、集団主義、学校要因、家族の影響などがあげられている。いじめ問題に対応するため、日本では多くの対策が打ち出されている。その一環として、政府は『いじめ防止対策推進法』を公布し、弁護士スクールロイヤーを学校に配置することにした。また、学校は構内に監視カメラを設置し、いじめを予防するための心理教育プログラムの授業を行っている。学者らもさまざまな研究を行い、対応策を提言している。例えば、内藤朝雄は「学級制度の解体」や「警察の介入」を挙げた。また、723名の高校生を対象に、佐久間浩美と朝倉隆司がプリシード・プロシードモデルを活用した 「いじめ防止プロジェクト」を行った。これらの研究を通じて、高校生主体のいじめ防止プロジェクトは、参加者に肯定的に受け入れられ、防止プロジェクト実施の事前と事後でいじめに関する行動と意識に差がみられたことが明らかにされた。これらの対策を通じ、日本のいじめ問題は改善されている。

上記の先行研究から、日中でいじめの加害者に関する研究があまり見られていない。それで、本論文は加害者の側面から、日中のいじめの原因を明確し、両国の相違点と類似点を比較分析し、日本のいじめ対策を参考しながら中国のいじめ問題への改善策を提言したい。

2　中国のいじめ問題の現状と対策

2019年10月に上映された映画---「少年の君」が大きな注目を集めていた。「少年の君」は、いじめを受けているある高校の女子生徒について語った。この映画は大きな反響を呼び、学校のいじめ問題が社会で広く議論されている。

『中国の学校いじめの調査報告』^[1]によれば、いじめは四つの種類に分けられている。まずは身体的ないじめである。例えば、他人を殴ったり、髪を引っ張ったりして、他人の体を傷つける。2番目は言語のいじめである。ニックネーム、侮辱的な言葉、言葉の脅威などが含まれている。3番目は社会での孤立である。たとえばクラスである子をわざと孤立させることがある。最後はネットいじめである。いわゆるメデイアやメールを通じて、デマを飛ばしたり、ある人に対する攻撃的な情報を発信したりすることである。以下は中国の高校におけるいじめの現状について述べる。

2.1　中国のいじめ問題の現状

中国ではまだ学校いじめに関する全国的な調査が行われていない。既存の調査として、学者あるいは関係機関が特定の地域を対象に行うものが多い。例えば、華茜が合肥市の高校生を対象にして、いじめへの認知及び高校のいじめの特徴に関するネットアンケート調査をしていた。調査結果によれば、90％の生徒がいじめを認知したことがわかる。性別の差も見られる。93.55％の男子生徒が認知したことに対し、20％の女子生徒がいじめを認知していない。学級別にみると、一年生より、二年生と三年生のほうがいじめに詳しいようである。さらに、半分の生徒が実際にはいじめを目撃したことがある。ほかに、いじめをしたことがある男子生徒(35.48％)は女子生徒(17.54％)より明らかに多い。いじめが発生する場所から見れば、人が少ないところ(54.55％)とトイレ(57.95％)がいじめの多発する場所である。華茜の研究は合肥に焦点を当てたが、その特徴は他の地域を対象とする先行研究にも見られる。また、中国の最高検察庁は学校いじめ犯罪に関する件数を公開した。2017年の１月から11月まで、その件数は2486件で3788人に上った。いじめ犯罪者数は2016年の1881人より50％以上増えた。ほかに、中国青少年研究センターの調査もある。青少年センターが10の省・市の高校生徒を対象に、いじめ被害経験の有無について調べた。32.5％の生徒が時々いじめられたと回答し、6.1％の生徒がよくいじめを受けたと語った。これらのデータから見れば、中国で高校におけるいじめ問題が多発することが明らかである。多くの生徒はいじめを目撃し、いじめにかかった人も決して少なくはない。いじめ問題は被害者や学校や社会などに悪影響を与えている。

2.2　いじめによる影響

いじめによる影響として、まず、被害者に対する侵害が挙げられる。重慶市教育評価院の何懐金などが実施した調査^[2]には、関係ない要素を排除し、回帰係数、標準誤差、t値を使って、いじめの危害を表した(表2.1)。

表2.1 いじめの多層モデルにおける生徒の発展指数への回帰結果

出典:何懐金,鐘冬梅,ゴン春燕『中学校におけるいじめの影響及び原因に対する分析』